承認欲求とストレスのかかわり

投稿日: カテゴリー: 日頃のケア

人はいつも認められたい?

 

承認欲求ってご存知ですか?

人から認められたい、という誰しも持っている自然な人間の欲求です。

人は、生命の安全が確保されていれば、内的な欲求を抱くようになります。

例えば、会社で上司から褒められると給料がUPしたくらいの満足感が得られるそうです。

逆に言うと自分の価値観や存在が否定されるとストレスになります。

今のストレス社会の中では、この承認欲求が関連のことがずいぶん多いですね。

マズローの欲求でどこかで聞いたことないでしょうか?

これは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローという方が人間の欲求にはピラミッドのようになっていて

下の層(第一段階)から満たされていくごとにその欲求は順々に次の段階へと移るという理論です。

第6段階 自己超越(社会貢献)
第5段階 自己実現の欲求(自分の可能性を探求)
第4段階 承認欲求(他者から認められたい、尊敬されたい)
第3段階 所属と愛の欲求(集団に属したり友人を得たい)
第2段階 安全欲求(身の安全の確保)
第1段階 生理的欲求(食べたい・眠りたい)

人間の欲求が満たされない状態がストレスになるということで

承認欲求はピラミッドの中では第3段階で、ある程度基本的な欲求を満たされた上で発生するものです。

でも、基本的な欲求でないからと言ってたいした問題ではない、というわけではありません。

自分が人間らしくありのままに人生を歩む上で基本的欲求と同じく大事です。

この承認欲求が人間関係に悩みによく関係しています。

仕事のストレス理由の上位になるのも、人として自然の欲求ですから無理ありません。

この承認欲求が満たされないことがストレスの有無となってくるからです。

 

 

 

自己評価を高めよう

 

他人からの評価を気にしすぎるのもストレスの要因になりがちです。

多くの人から認められないと自分には価値がない?

そんなことありませんよね。

例え他人から認めてもらえても、それが本来の自分とはかけ離れたものであったら・・・?

本当の自分が出せなくなってしまい、そこを理解してもらえないためにさらなるストレスが生じてしまって、

ストレスの負のスパイラルに陥ってしまいます。

他人の評価を気にするのは、普通のことではあるんですが、

気にしすぎは、ストレスの第一歩です。

 

自己肯定感の低い人は、気にしすぎの傾向が強いと言われています。

こうした周囲の出来事に過剰に反応してしまいすぎる性質の人をHSPというのだそうです。

Highly Sensitive Personの略で

とても敏感な人という意味らしいです。

敏感すぎるためにとてもストレスを感じることが多く、

常に神経が高ぶっていて不安や緊張が強く心身が休まる時が少なくなるため、

自律神経失調症、パニック発作、うつ病を発症しやすいとも言われています。

自己肯定感は自分が自分であり続けるために、自分を守るために、なくてはならない大事なもの。

小さなミスで自分を全否定にとらえるのは、間違った自己認識です。

それは、すでにゆがんだ思考に陥っています。(認知の歪みといいます)

 

そもそもミスが起こる時というのは、往々にして複数の原因が存在しています。

自分だけを責めすぎないように、時には自己弁護もして自分を守ってあげてください。

自分の一番の理解者は自分ですから、まず頑張ってる自分を認めてあげて。

人間の脳は、思考や概念を言葉で理解します。

言葉って便利なツールですが本来は何かと区別する単なる記号。器なんです。

その器に入っているものが真実かどうかは別として、

「自分はダメな奴」こんな言葉が脳にインプットされると今度はその言葉に脳が反応して

その言葉に見合うふるまいをするようになってしまいます。

他人の評価だけが自分のすべてではありません。

それで自分の何もかもを否定してしまうのは誤りです。

 

敏感な人は、視点を変えれば感受性や共感性が強いということになります。

人より感動を得やすいとも言われています。

これも一つの才能なんじゃないでしょうか。

 

小さなことでも褒めてあげる、そうして自分が満たされているという感覚、

満足感がストレスを遠ざける一つの考え方かなと思っています。

 

 

 

試してみよう。他にもこんな方法。

 

互いに相手を承認し合えなくなると人間関係に問題が発生することがあります。

これは相手があることなので自分の思惑どおりにならない場合があることは想像に難しくありません。

それぞれ自分の立場で考えて主張しますし・・・。

考えの違いや価値観の違いを認め合うことが出来ないと関係は良好にはならないため、ずっとストレスは続いてしまいます。

そこに互いに改善の余地があるのなら、信頼関係を構築する努力によってストレスが回避する可能性が出てきます。

認めてもらえないとついつい相手に変わってもらいたいという願望が強く生まれてしまいがちですが、

これを力任せに動かそうとすると摩擦が起こります。

では、どうしたら良いか?

人は、好意を受けたら返したくなる返報性という心理が働くそうです。

簡単なことで言うと、相手に挨拶して欲しかったらまず自分から「おはよう」と言ってみよう!のようなことです。

普通の関係性ならば同じく返事が返ってくると思います。

受けた方は、「声かけてもらったから返事しなくちゃ」って心理が働いて

自分にかけてもらった気遣いと同程度の気遣いを返そうとします。

人はそういった積み重ねで信頼関係を築いていくものなのだそうですから、

視点を変えて、相手に動いてもらうために、相手に自ずと変わってもらうための

返報性を利用した行動をしてみるのも一つの手です。

 

例えば、相手の意見と対立した場合、こちらの希望を最大にしたものを最初に提示したとします。

そしてその条件が断られた後に希望を縮小して提示し直す。

相手は、こちらの希望を譲歩した形で提示されたととらえ、

そこで返報性の心理が働き受け入れねばならない、

又は受けれてもいいという気持ちに変化しやすくなります。

形としては折り合いをつける、という感じで元々あった自分の希望が通るようになります。

相手を力づくで動かすのも、相手に自ずと動いてもらうようにするのも、どちらも自分のため、

となれば、摩擦が少ない後者を選ぶ方が受けるストレスも少なくなります。

行動を起こさないと何も変わりませんし、諦めたらそこで終わりです。

生きている限り、変化する可能性はあるわけですから・・・。

もちろん、すべてのケースに当てはまる考え方ではないかもしれません。

関係性の程度もあるし人間の感情がからむと上手くいかないこともあるとは思います。

でも、視点を変える一つの考え方として、ストレスの軽減のヒントになれば、嬉しく思います。

 

 

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