ストレス回避に右脳活

投稿日: カテゴリー: 日頃のケア

今年はコロナ禍で環境や生活が一変してとまどっている方多いと思います。

ストレスからくる不調を抱えている方も多いのではないでしょうか?

このストレスを感じなくさせることが出来れば心身の不調がなくなって万々歳ですよねー。

でもソレってできるんでしょうか?

 

そんなことをツラツラ考えてる中、最近、読んだ本で興味深かったお話があったので紹介したいと思います。

脳科学者のジル・ボルト・テイラーさん著書の

「奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき―」(新潮社)。

この方、脳と神経の研究されてた方なんですが37歳の時に脳卒中で倒れその後8年かけて復活されました。

脳卒中が起こったのは左脳側の脳で左前頭葉や感覚野・ウェルニッケ野・方向定位連合野に損傷を受けたのですが、

その時一体頭の中で何か起こったのか。

その体験を脳科学者としての視点で自分の脳がどう変化していったのか、そこからの気付きや発見が詳細に書かれています。

 

ちなみに左脳の役割というのは言語、計算、分析、理論的思考などを司っているところです。(右脳は主に感性・感覚を司っています)

そこが機能しなくなるとどうなるのか?

本によると、

脳卒中が起こった瞬間、考えがまとまらなくなり、集中できなくなり、物事の前後のつながりが認識できない。

そうなると順序立てた思考が出来ないし、予測も出来ない。時間の感覚もなくなる。記憶も失う。未来過去の話が出来ない。

会話をしても言葉の意味が理解できない。文字も判別不可能。

 

薄くなる意識の中で焦って早く助けの電話をしなければ、と、一瞬まともな思考が働いた瞬間があっても

次の時には 電話を前にしてもその電話が一体何に使うのかが認識できなくなっている状態。

 

そんな危機的状態の中で起きた変化というのが

「視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚、そして恐怖感もなくなり苦痛から解放」されて

「肉体的な存在として経験できる最高の喜びよりなお快く、素晴らしい至福の時がおとずれ」、

また「悟りの感覚、宇宙と融合してひとつになる感覚」があったそうです。

 

どういうことかと言うと

左脳が機能しなくなったことにより言葉で思考することや判断、分析、予測することがないので不安や批判がなくなり「自らを完全無欠な素晴らしい傑作」と思えるようになったり、

自分と他の境目を感じられなくなったため、すべてのものとひとつになる感覚が生まれて孤独感がなくなり、穏やかで得も言われぬ多幸感が訪れたということなのです。

 

ちょっと臨死体験や宗教家が説くスピリチュアル系話のテイストと似てますね。

 

これについても研究がされていて、

別の脳神経学者であるアンドリュー・ニューバーグさんと故ユージーン・ダキリさんが

僧侶の瞑想や修道女の祈る時の脳の動きに着目して実験したところ、

瞑想や祈りを始めると、最初に言語中枢の活動が少なくなって、

次に脳の方向定位連合野(体の境界や空間と時間を認識する領域)の活動も少なくなってくる。

そうすると、神秘的な体験をもたらしてくることが研究結果で出ているそうです。

古くからある瞑想や祈りには、先人のストレス解消法としてどんな状況でも何とか快適に生きようとする知恵も含まれてるだろうなあと

ちょっと嬉しくなりました。

本の中で著者は「神経解剖学的な見地から、脳が言語中枢及び方向定位連合野が機能しなくなった時、私は右脳の意識のなかにある、深い内なる安らぎを体験することが出来」たと結論づけています。

 

そこで思ったのが右脳を活発化することはストレス回避になるということ。

普段私たちが過ごしている一般社会では、常に様々な出来事を理解し分析、予測を立てながら行動するという左脳優先で生活していますが、

左脳を使いすぎると不安やストレスも生まれます。

もちろん、不安やストレスとなる原因を明らかにして対策を講じることが出来ればそこも解決するかもしれませんが、

例えば不安にかられてすべてにおいてネガティブな思考になってしまっている時。

不安で不安で仕方ない時って考えても仕方がない先の事まで心配して自らがストレスを生み出して無限のループに陥るようになることってあるんです。

そんな時、きっと左脳の活動は活発化してるはず。

右脳は分析・思考はしない、判断もしない、今、あるココ!のことしか意識が向かない特徴があります。

未来を予測しない代わりに幸福を感じる能力があるんですから、その特性を利用すればひととき不安感からの解放が臨めます。

毎日の左脳ストレスから解き放ってやって右脳の多幸感にアプローチ。

ほんのひとときかもしれませんが、また頑張れる気持ちになれるのならそれも大事なカラダメンテナンスの一つです。

どちらの脳が良い悪いということではなくて、右脳左脳がバランスよく機能することが心身ともに健康につながることなのだと思います。

 

よく考えたらコレって将来より今、現在のことを考えて不安を和らげるマインドフルネスの考えと同じで

今回の本を読んだことで科学的根拠と繋がってえらく腑に落ちました。

 

ということで、瞑想は右脳活動に切り替えてストレスも感じにくくなる方法のひとつとして良いみたいです。

ちなみに本では瞑想以外にも読経、深呼吸、アロマ、音楽、リラクゼーション、スポーツなども勧めています。

コツは今、あるこの瞬間に気持ちを持っていくことが右脳幸福感への近道みたいですよ。

左脳疲れを感じた時はたまには右脳活動でしのいでみるなんてどうでしょうか?

 

ストレスの多い毎日ですが少しでも楽になれるヒントになれば、と思います。

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