涙活すると元気になれるワケ

投稿日: カテゴリー: コラム

涙活で!ストレス解消を

 

最近、泣いたことはありますか?

大人になると泣くという行為はちょっとTPO考えますよね。

恥ずかしいとかみっともないとか、すぐ泣いて子供みたいとか・・・。

人前ならなおのことやりづらいですね。

うれし涙は、まだ周りにも迷惑かけない感じがしますが、

それ以外の涙というのは周囲の目や心配や迷惑をかけそうで躊躇しちゃいます。

「泣き」をコントロールできない大人への評価って低い気がしますね。

 

けれども、泣くという行為は案外悪いことだけじゃなくて

泣いた方が体にも精神的にも良い影響があるのだそうです。

で、どんな「泣き」が良いのかというと・・・

 

その前に涙というのは、3種類あるのだそうで、

一つは 目を乾燥から守る基礎分泌の涙

(これが少ないとドライアイになってしまいます)

 

もう一つは 角膜を保護するために必要な涙

(目にゴミが入ったり玉ねぎを切る時の刺激で出る涙です。求心路は三叉神経で遠心路が顔面神経です。)

 

最後は 感情に連動して起こるメンタルな涙

(脳が感動によって激しく興奮した時にそれが脳幹の上唾液核に伝わって副交感神経を刺激します)

 

これらがあるそうです。

 

そして、東邦大学の有田秀穂先生の研究記事では

この中で最後の感動から来る涙というのは、精神的な面に作用してストレス解消になるということが書かれていました(!)

さらに、号泣ともなるとストレス状態の脳が一時的にリセットされます。

 

その効果は、一晩寝たのと同じくらいなリラックス効果があるのだそう。

これはスゴイですね。

 

どちらかというと泣くと後で「何でこんなことで泣いたんだろう?」って

急に冷めてきて自分で恥ずかしくなっちゃって反省することの方が多い気がするんですが、

涙の中で、何かに感動して流す涙は思ってたほど悪いことじゃないみたいですね。

 

さて、その研究記事の内容をもう少し詳しくしていきます。

 

人間が感動して泣く時の脳の中がどうなっているかというと

脳の前頭前野という部分が活発になります。

前頭前野は思考をつかさどる大脳皮質の額に近い前部分(前頭葉の先)に位置していて、

大脳皮質の約30%を占めていると言われています。

集中力や注意力、相手の心を状態を読み取る力(共感脳)などを発揮する所で、

涙が出るほど感動する、といったような情動をつかさどる部分がある大事な脳の領域なのです。

実は、この感動して泣くという行為の30秒~40秒前に

まず体が興奮状態に陥ります。

 

例えば、映画の感動シーンなど見てて

体が震えるほどの号泣する前にぐわ~って体が熱くなってきたことありませんか?

もしくは、きゅ~って胸が詰まるような息苦しさがあったり・・・。

 

研究データでは、最初は緩やかに脳の情感をつかさどる前頭前野に血液が集まっていき、

それがある一定続くと急に血流増加してそれと共に一時的にコントロールが効かないほどの激しい泣きが始まり

泣きがおさまり落ち着くとケロっとしてすっきり爽快気分が現れたという結果が出ているそうです。

 

そして、この研究結果では涙が出る前は、まず交感神経が活性化し血流を上げていき、

ある頂点に達すると強い副交感神経興奮状態になる、

するとその情報が顔面神経を介して脳幹の上唾液核に伝わって激しい涙が出るとともにストレス緩和へと導いていっている、

つまり、号泣はストレス状態ある脳(交感神経緊張状態)を一時的にリセットさせる効果が期待される、ということでした。

 

ここで面白かったのは、

泣きの実験と共に、恐怖と笑いの実験とも比較してみたのだそうですが、

 

 

笑いの映像を見た場合

笑いには突発的に発生しすぐやむという特徴が出ていて、

すぐ血流が良くなりすぐ元に戻るそうです。

その後の心理テストでは活力の増加が顕著にだったという結果。

笑いのセオリーで緊張と緩和ってありますもんね。

笑いが泣きほど持続しないってのはわかる気がします。

 

 

ホラーの映像見た場合

血流が悪くなったそうです。

その後の心理テストでは疲労感が増えて混乱や緊張、不安、怒り、敵意抑、うつ、活力の

低下がみられたそうで、ことわざの血の気が引く、というように前頭前野からは実際に

血液が減っていたのには、びっくりしました。

夏にホラー映画で涼しくなろうっていうのは理にかなってる訳です。

 

 

さらに

演技で泣く場合にも追及していて、

 

 

この場合は役になり切っての涙は血流反応が笑いと似ていて血流の増減の切り替えが早かったそうです。

泣いてはいるけど脳の血流は繰り返して増減していて(号泣時みたく持続しない)、訓練により意識的にコントロールされていると考察されていました。

ただ、この後の心理テストでは混乱、疲労、緊張、不安、抑うつの心理も働いているらしく

笑いや泣きの後に見られるリラックスの状態でななく、

逆にストレスが増していたそうです。

自分の意識にかかわらず涙をコントロールしてるんだから、そりゃストレスになってますよねえ。

俳優さんってストレス多いお仕事なんだなって改めて思いました。

 

 

これらの研究データの影響を受けてでしょうか。

涙活というのが増えてきているそうですよ~。

号泣してストレス解消を目的に泣ける映画なども見て定期的に集まって皆で感想を言い合ってみるのだそうです。

なかなか涙を他人に見せるなんて、勇気要りますよね~。

でも、ストレス社会で情動を感じる脳の部分が活性化しづらくて泣けない人が多くなっているのも事実。

何も感じない、興味がわかないのはちょっとストレス状態のサインかもしれません。

 

たまには積極的に泣いてみる、なんてこともやってみていいんじゃないでしょうか?

恥ずかしいならまずは、試しに一人の時にやってみるのもいいかもしれませんね。

ちょっと、今夜辺り、思いっきり泣いてみませんか?

 

 

 

 

 

参考:涙活でストレスを流す方法/寺井広樹 有田秀穂 主婦の友社/ストレスと生活6涙とストレス緩和/日本薬理学雑誌/129(2), 99-103, 2007/東邦大学医学部統合生理学 有田秀穂

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です