新しく2024年になりました。
皆様はどんな1年にしたいでしょうか?
ここ2~3年はコロナ禍で随分と不安な年を過ごしました。
今年もインフルエンザやコロナ感染あるにはあるのですが、対処法がある程度わかってきている分不安な状態に陥らず過ごせています。
不安になるのは問題解消するための方法がなかったりわからないことが不安を煽るんですよね。
特に日本人ってセロトニンが少ない人種らしいです。
セロトニンって幸せホルモンとも呼ばれているんですが、この分泌が少ないとネガティブで不安感が増し、うつ傾向になりやすいそうです。
遺伝子的にもネガティブ思考が強い日本人ですが、悪いことだけじゃなく困難な状況に陥っても落ち着いて行動できる胆力があるともいわれています。コロナ禍でも理性を失わずに皆が忍耐強く落ち着いて行動出来てきました。凄い能力なんですよね。
不安を不安な状態のままにしておいても破綻しないよう思考して行動できる。不安に耐える力。
ネガティブケイパビリティというんだそうですよ。
中途半端な状態、未解決の状態でモヤモヤしてるすぐ解決したくなって行動したくなったりするんですが、
物事なんでもすべて解決できるものでないですよね。
特に人間関係など相手があってことで正解というものがないものはとても難しいし、シンドイです。
でも、すでにある既存の正しいと言われている答えに飛びつくとそれにとらわれ過ぎて苦しくなったり、新しい思考や発見が出来ない、浅い思考しか生まれない、思考の深堀りや精神的成長に繋がらなくなるということもあるそうです。
待てば海路の日和あり、ということでしょうか?
すぐに解決しようとしない、そのままの状態をキープするのも一つの決断という考え方も出来ますね。
自分の事を思い返すと若い頃よりも耐える力は増えてるな、とは感じます。
時間が解決することもわかってきて待つことが出来るようになっているし、知識や経験値が増えた分自分の思考や行動パターンのバリエーションが増え不安感への対応力が身についてきています。
公認心理師の植木希恵先生の話では、「ネガティブで不安になって悩むというのは人間ならではの行為なので、もっとそういう状態も大事にしたらいい」と発言されてました。
本人苦しい状態なのにそれを大事に、なんて無理だろお~っと思ったんですがこの方は言いたかったのは、
”100%ポジティブでいる必要はない、そもそも陰陽どちらも混在しているのが人間であり、その陰陽もスイッチ入るみたいにさっと切り替わるわけでもない。ネガティブよりポジティブが少し多めにしておくだけで良い。不安を客観的視点で分析する癖をつけることが必要”
ということでした。
そして問題の出来事に対して、客観的分析の癖をつけておくと不安感の少ない思考につながるそうです。
” 問題となる出来事があったら
①時間的な広がりがあるかどうか(それがずっとなのか一時的なのか)
②影響を及ぼす範囲がどこまでなのか(全部なのか一部なのか)
③何のせいなのか(自分なのかそれ以外なのか)
”
という客観的思考の訓練が必要で
①の問いかけに対して→いつも、そしてこれからずっと。
②の問いに対して→これがダメだからもうすべてがダメだ。
③の問いに対して→自分はダメだ。
というように、主観で答えてる時はうつ傾向が強くなっている証拠。注意が必要です。
実際、心理カウンセリングが使われている手法でこの訓練をし続けると、落ち込みはするけれどだんだん落ち込みが短くなって回復が早くなっていくんだそうです。
人間だからショックは受けるものだし、落ち込みもする、程度の差はあれどそこはいくつになっても変わらないもんなんでしょうね。
でもある程度落ち込みにくくしたり予防したりは自分の管理下で出来る訳です。
出来事があった事実は変わらないけど、自分の思考のコントロールで不安な状態 大→小へと変化させることは可能ということです。
言葉面では簡単そうで頭で理解出来ててもこれを現実に実行するには労力が必要になることだと思いますが出来そうなことから取り組んでいただいて自分を生きやすくしてあげてくださいね。
皆様の心と体のご健康お祈りしています。
参考:
セゾンのくらし大研究HP 何とかするのではなく、何とかなる。精神科医の帚木蓬生さんに聞く「ネガティブ・ケイパビリティ」とは https://life.saisoncard.co.jp/health/longevity/post/tokushu20/
きえはる心理学ラジオ https://open.spotify.com/episode/0E49JKKvqn9pMqQmYmsN7o
きらぼし学舎HPブログ https://kiraboshigakusha.com/blog/?p=6807