真面目で細やかな気遣いが出来ると言われている日本人。
不安を抱えやすい人も多いそうです。
これって遺伝子がそうさせている、ということもあるみたいですよ?
セロトニンというのは別名「幸せホルモン」として有名でこれが少ないと不安感が増し、うつ傾向になりやすいと言われています。
脳内神経伝達物質としての役割もあり、「感情、記憶、衝動、攻撃性、食欲、睡眠、体温など」(1)の調整にも関わっています。
その脳内にあるセロトニン濃度を調節するセロトニントランスポーター(2)というたんぱく質があります。
体内に放出されたセロトニンは一部回収されて再度体の中に取り込まれてリサイクルされながら体内のセロトニン濃度をたもっています。
その回収をする役目がセロトニントランスポーターです。
面白いのはセロトニントランポーターを作るのは遺伝子の役目なんですが、その遺伝子型によってはセロトニントランポーター数が変わりひいては個人的気質にも影響するところ。
遺伝子型にはL型S型があり、L型というのはセロトニントランスポーターを多く作れ(3)という楽観遺伝子、S型は少なめに作れという不安遺伝子と言われているそうです。
セロトニントランスポーターが多く作られればセロトニン濃度も増えるので気質にかかわってくるというのもわかる気がします。
遺伝子はさらにLとSの組み合わせでLL型、LS型、SS型という種類が分かれていてLL型は(4)「ストレスに強く楽観的」SS型は「不安傾向が強く心配性」LS型はその中間という感じで気質の種類も分かれてくるということなんです。
ちなみに研究データでは、日本人はSS型が一番多いそう(全体の68.2%)(5)でセロトニン少なめの人種なんだそうです。
”日本人 SS型68.2% SL型30.1% LL型1.7%
アメリカ人 SS型18.8% SL型48.9% LL型32.3%
※ 出典:クラウス-ピーター・レッシュ「サイエンス」1996
中村敏昭「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディカル・ジェネディスク」1997”
アメリカ人のSS型の割合は18.8%とのことなのでだいぶ違いますね。
逆にアメリカ人は32.3%ポジティブな人多いそうです。
ということから、日本人は人種的に不安で心配性な傾向が強い気質が備わっているという結論づけられていました。
その2に続きます
(1)OCDサポート 7.セロトニン神経と光・運動・食事 https://ocdsup.net/health/serotonin/
(2)(4)(5)山下矯正歯科 院長コラム https://yamashitakyouseishika.com/director-column/190930/
(3)カウンセリングルーム フェアリー俗にいう「不安遺伝子」とは?https://fairy-miyoko.com/profile/
(6)新潟市医師会 日本人と不安 https://www.niigatashi-ishikai.or.jp/citizen/cranial/cranial-memo/202210282130.html
(7)国立精神・神経医療研究センター病院 そもそも認知行動療法(CBT)ってなに?
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/rinshoshinri/rinshoshinri_blog20220713.html