水分不足で失う柔軟性と増える痛み

投稿日: カテゴリー: 日頃のケア
ぱくたそ

 

今年の夏もまだまだ暑くなりそうですね。

熱中症で重症になる例もニュースになっています。こころなしか日中の救急車のサイレン聞く回数が増えているような気がします。

ぜひとも体温の上がりすぎにはお気を付けください。

 

熱中症と言えば意識したいのが水分不足=脱水です。

飲んでるつもりでも汗や呼吸、排尿で体外に出てしまっていていつのまにか隠れ脱水になっていることもあるそう。

水分吸収には15分くらいかかるので喉が渇いてなくても15分ごとに一口ずつ水分を含んでいくのがおススメ。

子供や高齢者になるとのどの渇きに鈍感になるので気をつけてこまめ水分摂取がベストだと言われていますね。

たくさんグビグビ飲むと体は一気に水分の処理をしなくてはならず内臓への負担になるので(心臓や腎臓の調子良くない方は特に注意)コップ1杯程度の水分をこまめにゆっくり飲むを意識した方が良いかと思います。

 

さらに水分不足が続くと体が硬くなったり痛みの症状につながることもあるそう。

なぜなのか。

髙見澤整形外科クリニック 理学療法士 松本さんのお話では

「水分を体に貯める『貯水庫』の役割を果たしているのが、『筋肉』と言われており筋肉の約75%が水分から出来てい」(1)て、

「水分の摂取量が少なくなると、筋肉も干からびてしまい、体の柔軟性も失ってしま」(2)うからとのことでした。

 

つまり筋肉には水分を溜め込んでおく場所になっていて水分がないと筋肉も弾力がなくなり硬くなるということなんです。

水分がないということは体液(血液)が減少するので老廃物排出や新しい酸素や栄養も届かず硬くなるばかり。

これが積もり積もって筋硬結(肩こりなど)になって痛みが出るという訳です。

 

そして椎間板にも影響あります。

野中腰痛クリニック 野中康行院長のお話では

「2019年パキスタンで行われた研究によると、腰痛患者426人の内61.5%が日常生活において、水分補給が不足していると腰痛を感じやすいという報告」(3)があったとのことで、これは椎間板が関係しているだろうということでした。

どういうことかというと

椎間板とは背骨の骨と骨の間にあって繊維状のものに囲まれた中にゼリー状のやわらかい組織で構成されたもので、

主に背骨の動きを滑らかにしたり体に受ける衝撃を受け止めるクッションの役割をしてくれています。

イラストAC

中にあるゼリー状のものはとても水分が多いのですが、ここの水分が減ってしまうとクッションの役割がなくなるので骨に直接衝撃が伝わり、腰痛が出たり椎間板ヘルニアなどの病気に繋がっていく可能性もあるということでした。

ちなみに高齢の方の身長が短くなるのはこの椎間板の水分が減ってしぼんでしまった分、骨と骨の間が短くなるためと言われています。

また人間は動いていると自分の体の重みで椎間板から少しずつ水分が抜けていってるもの(4)なのだそうです。

人によっては朝と夜で身長測ると最大で1.5cmほど背が低くなっていることもある(5)という例もありました。

 

実際にサロンのお客様の中でも水分摂取を増やしたら腰痛が減ったとおっしゃる方がいました。

水分不足は熱中症だけではなく腰痛やコリなどの不調にもかなり影響あるようです。

人間の体の約6割は水分で構成されているので水分をしっかり摂っておくことは生命維持にも必要ですし、熱中症予防以外にも筋硬結や椎間板が十分な機能を発揮するためにも必要になりますね。

 

厚労省によると一日の必要な水は2.5リットルだそうですよ。

飲むタイミングは食事、休憩中、寝起き、寝る前、入浴前後、運動随時を意識しておくと良いみたいです。
集中してるとついつい水分摂るのも忘れがちかもしれませんが、元気でいるためにも水分摂取してくださいね。

 

今年は特に暑いですから十分お体にご留意されながら楽しく夏を乗り越えてください。

皆様のますますのご健康お祈りいたします。

 

 

 

最後に水分補う飲料水の成分比較表(6)を掲載いたします。

熱中症予防や水分補給の参考にされてください。

経口補水液・スポーツドリンクの成分含有量比較

※画像は管理薬剤師.com 様HPよりお借りしました。

 

 

参考

(1)(2)髙見澤整形外科クリニック 水分と身体の関係について http://www.takamiseikei.com/blog/2022/08/post-90-811145.html

(3)(4)(5)野中腰痛クリニック 脱水が引き起こす腰痛と椎間板の水分を増やすアプローチ https://nonaka-lc.com/blogs/dissertation-2022-12-02/

(6)管理薬剤師.com HP https://kanri.nkdesk.com/otc/os1.php

ILC国際腰痛クリニック 水分摂取と腰痛 https://ilclinic.or.jp/column/%e3%80%90%e6%b0%b4%e5%88%86%e6%91%82%e5%8f%96%e3%81%a8%e8%85%b0%e7%97%9b%e3%80%91

日経Gooday 医師が警鐘! 「脱水」「かくれ脱水」が引き起こす危険な病気 https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/18/072400023/072600003/

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