前回の続きです。
不安の多い日本人。
なんでそうなったのか、ということにも言及されていて日本は地形的に災害の多い国なのでいつ災害に見舞われるかわからない、常に不安とともに共存してきたことから遺伝子情報にもそれが組み込まれてしまったのだという説が有力(6)みたいです。
なので、自分はメンタル弱くてダメだなあ~と落ち込みがちな方はこれは多くの日本人が持ってる気質からくるものがあるのだな、とちょっと客観的にとらえてみるのも良いかもしれません。
個人の性格というより遺伝子に組み込まれてしまっているもの。
自分だけが悪いわけでも特別メンタルが弱いわけでもなくごく平均的な日本人的な反応と理解しておくので良いと思います。
とはいえ、じゃあもともと持ってる遺伝子のせいだからどうにもならないじゃん、と思われそうですが
このもともと持ってる気質が自分の性格全てではないわけで、経験値や環境の影響でも変わってきますよね。
もとの気質の影響って1/3程度とも言われてますから工夫次第で変化していける道はあるのでくれぐれも心配しすぎないようにしてくださいね。
ついつい不安になってしまう場合は認知行動療法(7)という心理療法の方法を参考にしてみてはいかがでしょうか?
何か不安になるようなこと、落ち込むことがあった事柄(事実)に対して4つの項目に分けて整理してみます。
1.頭の中での思考(認知)
2.その時の感情(感情)
3.体の反応はどうだったか(身体)
4.それを受けて自分の行動はどうだったか(行動)
事実と感情、思考、行動、身体それぞれを分けて整理してみることで自然と客観的視点を促されますし、
そこから自分の思い込みや認知のゆがみが発見できて改善への糸口がつかめる効果があります。
上の4つ(1.認知 2.感情 3.身体 4.行動)のうち自分でコントロールできるのは1.認知と4.行動です。
思考(認知)と感情って別なんですよね。
感情と身体の反応は生理的なものなので意識的に変えるにはハードルが高い。
ということで、まずは思い込み(認知のゆがみ)がないか振り返って確認してみる。
すると意外と自分の思考の癖だったりものの見方であったりわかってくることがあります。
そこで気づきがあれば対処法も出てくるのでそうして解決していきましょうというやり方です。
認識が変われば自然に行動も変わってくる、そこが変われば感情と体への改善も試みることが出来るということみたいですね。
他にもセロトニン増やす観点でやれることもあります。
セロトニンには日光に当たったりリズムのある反復運動が良い刺激で分泌が促されますから、お散歩やウォーキング、腹式呼吸などがおススメです。
あと噛むこともリズムと反復運動になるそうですよ!
ちょっと歯ごたえのあるものが効果高いです。
セロトニンの分泌が始まるのには5分くらいかかるのでゆっくり噛んで咀嚼運動してみてくださいね。
美味しいもの食べて良く咀嚼しておくとセロトニン増えて幸福感倍増。食欲の秋にピッタリです。
日本人の不安な気質は裏を返せば、真面目で几帳面、気遣い、おもてなしの精神に繋がるもので良い面もたくさんありますよね。
不安と共存しつつ過酷な環境でどうにかやって来たしなやかさを持つ逞しさがあると思います。
夏が終わって日照時間が減ってくるとセロトニンも減る傾向ですが、運動したり栄養あるもの食べたり、楽しい事してリフレッシュしたりして持ち前のしなやかさを発揮しながら過ごしていただけばなと思っています。
(1)OCDサポート 7.セロトニン神経と光・運動・食事 https://ocdsup.net/health/serotonin/
(2)(4)(5)山下矯正歯科 院長コラム https://yamashitakyouseishika.com/director-column/190930/
(3)カウンセリングルーム フェアリー俗にいう「不安遺伝子」とは?https://fairy-miyoko.com/profile/
(6)新潟市医師会 日本人と不安 https://www.niigatashi-ishikai.or.jp/citizen/cranial/cranial-memo/202210282130.html
(7)国立精神・神経医療研究センター病院 そもそも認知行動療法(CBT)ってなに?
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/rinshoshinri/rinshoshinri_blog20220713.html