寒暖差疲労からくる不調には

投稿日: カテゴリー: 日頃のケア

ぱくたそ

今年の夏は暑くて熱中症の心配ありましたが、最近はさすがに朝晩は気温も低くなり過ごしやすくなってきました。

これからはこの寒暖差の刺激によって不調になる寒暖差疲労を注意した方が良い季節になってきました。

 

気候変動からくる不調の気象病というのがありますが、最近ではその中でも気温差からくる不調は寒暖差疲労という呼ばれ方をするようになってるみたいですね。寒暖差疲労外来という診療科のクリニックもあって驚きました。

(せたがや内科・神経内科クリニック https://setagayanaika.com/kandansa.html

(奈良県医師会 「寒暖差疲労」とは https://nara.med.or.jp/for_residents/13533/

 

これは、外気温または室内外の温度差が7℃以上になると自律神経(交感神経・副交感神経)が乱れて起こる体の不調で肩こり、頭痛、めまい、倦怠感、冷え、顔のほてり、食欲不振、便秘、下痢、不眠、イライラ、落ち込みなど様々な症状があります。

似たものでいうと気象病で気圧の変化(台風前、雨降る前など)でも同じように自律神経に影響するので似た症状になりますが、こちらは気圧変化は耳の内耳に影響しやすいのでめまいの症状が多めなのだそうです。

他にも寒暖差からくるものでは寒暖差アレルギー、寒暖差喘息がありますし、あと自律神経失調症や更年期障害の体調不調の症状にもよく似てます。

寒暖差に対応する体温調節は自律神経が関係しているので原因が別でも似たような不調が出るんですね。

 

自律神経はホメオスタシス(生体恒常性)といって外的要因(気候変動など)があっても体の状態を常に一定に保つ機能があります。血圧、体温、呼吸、胃腸の動きなどをコントロールをしています。

(例えば人間の体は気温が高いと副交感神経の作用で血管を拡張して→汗を出して→体温下げる、

気温が低いと交感神経の作用で血管を収縮して→熱を逃がさず体を震わせて→体温上げることで体の温度は常に一定を維持しようとします。

これは自律神経の働きによるもので自分の意志を関係なく動きます。)

 

この自律神経の体温調節も変化が急激だとついていけなかったり、また頻度が多いと疲弊してコントロール出来なくなってしまう→体温調節の方にばかりにエネルギーを取られる→そのうち他にコントロールすべき自律神経の働きが疎かになって寒暖差疲労の症状につながっていく訳です。

じゃあ、冷暖房の効いた適温の室内にずっと居ればいいのかというと、長時間居過ぎると今度は自律神経の動きが弱まるそうでこれはこれで良くないらしいんです。

使われない機能は退化していくようにずっと刺激がなく自律神経の出番が少ないと今度は刺激に弱い自律神経になってしまうということなんです。

 

 

人間は適応力があるのでその環境に慣れた体を作ってしまうんですね。

ずっとやりっぱなしはダメ、メリとハリ、緊張と緩和、動いたら休む、そうやってバランスをとりながら健康を保っているんでしょうね。

暑い時はもちろん冷房は必要なんですが、ある程度小さな変動には慣れて耐えられる体づくりも必要、ということなのだと思います。

 

この自律神経を整えるには毎日の中で適度な運動、バランスのとれた食事(朝食は抜かない)、早寝早起き、ゆっくり湯船浸かる入浴、日光浴、楽しめる趣味・ストレス解消を取り入れるのがおススメです。

首をホットタオルで温めるのもいいですね。首の周りは自律神経が近いのでここの血流が良くなると整いやすくなります。

 

この中で今回おススメしたいのは運動です。運動は他の方法と比べると自律神経へのストレスは多めなのでそれが良いトレーニングになるんです。

ちなみに疲れすぎると逆効果なので翌日に疲れが残らないくらいの適度な運動が良いです。

運動をすると交感神経が刺激され活発的になり、運動終わった後は今度は振り戻しで副交感神経が高まって心身がリラックスします。

交感神経・副交感神経を交代させる頻度が増えることになるので結果自律神経を鍛えることになります。

あえて(適度な)ストレスかけることで交感神経・副交感神経交互に出るのに慣れさせる、というところが他の方法とちょっと違うところです。

素早く刺激に反応出来るようにしておくと寒暖差疲労の軽減にもつながりますね。

 

またカナダのウェスタンオンタリオ大学の研究で運動は交感神経の興奮を抑えること解明されていました。

さらにアメリカのウエイン州立大学の研究では運動をするとストレスを伝える神経メッセージが減少することが発見されています。

これらにより運動で自律神経が整うことが解明されています。

またホルモンにも影響していて運動で抗ストレス作用のあるホルモンのセロトニン、エンドルフィンが分泌されるのでストレスにも強くなれるメリットありますよ。

(参考:カズクリニック https://www.kazuclinic.com/autonomic_nervous.html

 

筋肉がつくと冷えにくいのでこれからの季節、冷え予防も期待できます。

 

運動は15~20分程度のウォーキング、軽めのジョギングなど疲れすぎない適度なものでOKです。

ちょっと負荷かける運動して少し神経を興奮状態させておいて→リラックス状態にする、が理想です。

やり過ぎぬようじんわり体温上がるくらいで。まずは短い時間からでも大丈夫です。

 

寒暖差疲労は温度差というストレスに対して意外と自律神経がたくさんエネルギー使ってます。

ストレスを受け止める体力、免疫力がどれだけ余裕があるかで出てくる反応が違うので季節の変わり目にはまずは体の健康状態の整えておく、疲れすぎないようにするのが良いですね。

出来るところからチャレンジしていただけたらいいなと思います。秋の季節を楽しみながら乗り越えていってくださいね。

 

 

参考:

奈良県医師会 「寒暖差疲労」とは https://nara.med.or.jp/for_residents/13533/

せたがや内科・神経内科クリニック https://setagayanaika.com/blog/category/column

カズクリニック https://www.kazuclinic.com/autonomic_nervous.html

医療法人社団 平成医会 https://heisei-ikai.or.jp/outline/greeting/

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