首の付け根を温めて体を整えよう

投稿日: カテゴリー: 日頃のケア
写真AC

今回は首にある星状神経節を刺激して自律神経を整えてみるというお話をご紹介します。

 

体の中で首のつく名前の部位(首、手首、足首)は冷やしてはいけないよと聞いたことないでしょうか?

この3か所では筋肉や皮膚があまりついてないところなので気温の影響を受けて冷えやすい場所。

特に首は太い血管や大事な神経が通っているのでここが冷えると体への影響も大きいので注目されやすいですね。

病院でも看護師さんのケアの技術のひとつに「後頸部温罨法(こうけいぶおんあんぽう)」といってホットタオルで首の後ろを温めてくれることがあります。血管が広がって血流が良くなるので筋肉の緊張をとって痛みの緩和、入眠を促す時に使われているようです。

 

首の前側付け根辺りにも交感神経がたくさん集まっている部分で星状神経節というあるんですが、ここを温めると緊張が解けて自律神経が整いやすくなるみたいですよ。

 

自律神経には交感神経と副交感神経があるのですが、この2つの神経がバランスよく働かないと自律神経乱れることになり体に不調が出てしまいます。

交感神経は興奮・緊張する時に働く神経、副交感神経はリラックスする時に働いていてこの2つが強くなったり弱くなったりとシーソーみたいな動きを繰り返しながら体の調子を整えています。

例えば興奮状態が続いて不眠になっていたり体が硬くなってたり痛みが慢性的に続いていると交感神経が優位が続いている可能性があります。

(自律神経のわかりやすい図でされている記事はこちら MSDマニュアル「自律神経系の概要

 

ここで参考になるのが病院の治療の話で、

痛みの緩和にブロック注射というのがあります。あれは交感神経がいっぱい集まっている部位(交感神経節)に麻酔注射を打って交感神経を休ませて副交感神経を優位に働かせることで痛みの緩和を目指す治療です。ペインクリニックで多くされています。

ブロック注射の他にもスーパーライザーという近赤外線(赤くてあたたかい光)を外から当てて痛みをとる方法もあります。

首の付け根にも交感神経が集まっている星状神経節というのがあってそこの部位に近赤外線あてるとブロック注射の治療と同じように過剰な交感神経の働きがストップして副交感神経優位になるおかげで興奮作用、痛みが落ち着くそうです。(星状神経は顔から上肢部分の交感神経が集まっているところなので顔や腕などに体が温かくなる、まぶたが重くなるといった変化も出ます。)

(スーパーライザーの詳しい説明はこちら 麹町内科HP スーパーライザー

 

で、スーパーライザー治療をヒントにお家のセルフケアとしてやるなら首の付け根をホットタオル、カイロなどで15~20分ゆっくり温めてあげても交感神経をブロックする効果が期待出来るということなんですね。これは麻酔科医のみおしん先生という方の動画で紹介されていました。(この方は慢性疲労症候群、線維筋痛症を患いながらも現役で麻酔科医をされている方です。)

麻酔科医のみおしん先生の動画はこちら→「星状神経節温めれば緩むんじゃね?やってみて感想もぜひに」

 

星状神経節の場所は鎖骨から指2本分上に位置しているのでここをよく温めてあげると良いそうです。

素材辞典

 

病院となると診察が必要ですし首へのブロック注射などの治療となるとハードルが高いですが、

首を温めるだけならお家でも気軽に出来るので取り組みやすいのではないでしょうか?

 

 

 

そもそも首温めること自体は冷えやコリ、リラックスに良いことは知られていますが、ピンポイントで良く効く場所を把握しながら温めるとより高い効果も得られると思うのでご紹介しました。

これから冬が来るので首の冷え対策は気を付けていきたいところですね。首コリ、冷え性、ストレス多く寝不足など自律神経不調がある時はぜひお試しなってみてください。

元気に一緒に寒さを乗り越えていきましょう。

 

 

参考:日本看護研究学会雑誌 Vol. 34 No. 2 2011「後頸部温罨法による自律神経活動と快-不快の変化」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsnr/34/2/34_20110308003/_pdf/-char/ja

大誠会HP 痛み外来 http://www.taiseikai.jp/pain/entry-234.html

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